2011-04-29

lune ~月~


月は lune (リュヌ)と発音します。
写真の作品は三日月なので croissant (クロワソン)です。

みなさんご存知の「クロワッサン」のことですね。
「成長する」「大きくなる」という意味の動詞からできた言葉で、「これから大きくなって満月に近づいていく」という意味で名付けられたのでしょうね。

さて、「月」が付く地名があるかと思って探してみると、リヨン郊外にありました。
Tassin-la-Demi-Lune(タサン・ラ・ドゥミ・リュヌ)、「半月のタサン」とでも言いましょうか。

なぜ「半月」か? 町史によると、フランス革命の直前に行われた町のある地区の改修の際、当初広場の半分だけに家の建設が進められ、それが「半月に見えた」ことから、町名に付け加えらたようです。
さすがに、「クロワッサン」が付く町名は見当たりませんでした。

ところで、フランス語には男性名詞と女性名詞があります。他のラテン語起源の欧州の言語にも見られる区分ですが、その分け方に特に理由はないようです。

例えば、月はフランス語で女性名詞で、イタリア語(luna)でも女性名詞です。しかし海(mer=メール)はフランス語では女性名詞ですが、イタリア語(mare=マーレ)では男性名詞なのです。他にもいくつか、そういう例はあります。

さらに脱線しますが、アラビア語にも男性名詞・女性名詞があります(アラビア語には、太陽文字と月文字の区別もあります)。アラビア語では、月は男性名詞で、太陽は女性名詞なのです。

脱線ついでに言いますと、みなさんよくご存知の「赤十字」は、アラブ世界では「赤新月(赤三日月)」と呼ばれます。もちろん、十字が「キリスト教=十字軍」を連想させるからです。

そして、アラブ諸国の国旗を見ると、月が描かれているものが多いことに気付きます。イスラム教以前のアラブ世界は「無明」時代と呼ばれていました。「月は世の闇を照らすランプ」という連想から、月がイスラム教のシンボルとなったのでしょう。




2011-04-21

bulles ~シャボン玉~

昨日に引き続き、今日は bulles en ciel
"bulles (ビュル)"についてのお話です。

bulles は bulle の複数形です。だから、「bulle がいっぱい」、ということです。
では bulle とは何かというと、「泡」のことなのですが、
「シャボン玉」の意味もあります。

厳密に言うと、シャボン玉は"bulle de savon"(ビュル ドゥ サボン=石鹸の泡)
なのですが、
実際のシャボン玉を見て、誰も「あ、ビュル ドゥ サボンだ!」とは言いません。
単に「あ、ビュルだ!」と言います。

2009年9月、代々木公園で撮影。シャボン玉師は息子


bulles en ciel のイメージは、ちょうどこの写真のような感じです。

同じく2009年9月代々木公園で撮影
こっちは、大き過ぎて、bulles en ciel のイメージとは違いますね。。


bulle には他にも、マンガの吹き出しとか、
champagne(ションパーニュ=「シャンパン」のこと)や炭酸飲料などの
気泡の意味もあります。


今日もフランス語講座になってしまいました。すみません。。

2011-04-20

ciel ~空~

2007年7月、サンクルー公園(le parc de saint cloud)で撮影


bulles en ciel の"ciel(シエル)" はフランス語で「空」という意味です。

みなさんよくご存知の「ラルクアンシエル」は

2007年6月、ポルトドゥサンクルー(porte de saint cloud)で撮影

「虹」という意味で l'arc-en-ciel と書きます。
en は英語でいう "in"や "on"などの前置詞で、
"arch in the sky"ということになります。  

ではなぜbulles en ciel は「ビュル "アン" シエル」じゃないの?
と思われるかもしれませんが、

いかがでしょうか?「アン」ではなく、どちらかというと「オン」ではありませんか?

ところで、フランスはFRANCEですが、このANも全く同じ発音なのです。
ということは、フ「ラン」ス、よりも、フ「ロン」スの方が、
実際の音には近いことになります。
これと同じように、有名な「プロバンス(provence)」地方も、
「プロボンス」、もっと言えば「プロヴォンス」に近いわけです。

この音は、「鼻母音」と呼ばれ、
「フランス語をフランス語らしくさせている音」です。

ですから、有名なところでは、
麻布十番を「あざぶじゅばーん」と言えば、フランス語っぽく聞こえるわけですね。


ところで、フランスには
"corde sur ciel"(コルド スュル シエル)という町があります。
「空を臨むコルド」もしくは「空に浮かぶコルド」でしょうか。
こちらのサイトに写真がありますので、ご覧ください。素敵な町ですね。

また、ブルゴーニュ地方には、"ciel"そのものが地名の町があります。
「空町」と日本語にすると、「空っぽの町」みたいになってしまいますが。。

2008年8月、エクサンプロバンス(aix-en-provence)で撮影。遠くにサントヴィクトワール(sainte victoire)を臨む

2011-04-14

こちらで売ってます!~point de vente vol.3~

  
南新宿にある雑貨屋さん
アトリエ もみの木」に置かせていただくことになりました。
ショーウィンドー側

外観はこんな感じ


  大きな木のドアを開けると
 天然木の香が漂う店内には、自然にやさしくてかわいい雑貨があちこちに。
お気に入りの物を見つける楽しみがありますよ。
うちは、美濃焼のちいさなお茶碗を購入しました。

店内では、各種ワークショップも随時行われています。
ぜひお立ち寄りください。

アトリエ もみの木
〒151-0053
東京都渋谷区代々木
2-39-1
小田急線南新宿下車3分
03-6276-2665

*営業時間*
平日 11:00~19:00
土日祝14:00~19:00

*定休日*
水曜・木曜
天候などで不定休

2011-04-11

てづくり市@吉祥寺PARCO

代々木八幡、世田谷観音は自転車で参戦しましたが、さすがに吉祥寺まではきついので、今回はおとなしく電車を使うことに。

開店早々寄っていただいた女性2人組のお客さまとは、以前、八幡でお会いしました。その際、ショップカードに使っている写真をポストカードにしたものがあればいいのに、とおっしゃられたので、ブログで、「じゃあ実現しましょう」ということを書きました。


お2人は、そのブログ記事を読んでいただいていたそうで、喜んでいただきました。ただ、その後「色々と忙しく」、ポストカード化は実現できていません。。来月までに、なんとかしたいと思います!

さて今回は、予告したとおり、津波被害に遭った友人の作品も販売しました。



帯留め1個と、判子を1個買っていただきました。お客様のお1人は、さっそくブログで紹介してくださいました。少しでも多く援助できるよう、引き続きみなさんのご協力おねがいします。

ディスプレイ変えてみました




遼済は、ここのお店がかなり気に入ったらしく、ずーっと邪魔してました。「これ買う」と言ったのは「食虫植物」だそうですが、本当?? 「自分の小遣いから買え」と言って立て替えました(うちに帰ってちゃんと返してもらいました)。


暑くもないけど寒すぎもせず、晴れでもないけど曇りでもないという微妙な天気の中で開かれた今回のてづくり市。会場が屋上というせいもあり、風が強く、あちこちで陳列棚が倒れるという、あまり理想的とは言えないコンディションでした。しかも、営業時間が10時から15時までとかなり短く、「ゆったり感」はありませんでした。

ただ、神社やお寺でのてづくり市に来るお客さんは、それ目当てで来る方がほとんどだと思いますが、商業施設での場合、メインの買い物のついでにちょっと覗いてみようという方もいるでしょうから、てづくり市ファンの裾野を広げる意味ではいいことだと思います。

2011-04-09

お見舞い申し上げます

2011年3月11日に東北・関東を襲った大地震と津波によって、尊い命を失った方々、愛する人を亡くされた方々、寒さと必需品不足の中、不自由な毎日を送られている全てのみなさんに、心よりのお悔やみとお見舞いを申し上げます。

地震と津波という天災に加え、危険を指摘する声を無視する形で進められてきた原発の事故による被害は、人災と言えます。当事者は、放射線飛散の拡大による現実的被害と国民に与える将来への恐怖心に対する補償をすべきです。

一方で、私たち一人ひとりも、頑張って今の困難を乗り越えていかなくてはならないと思います。

bulles en ciel は、農家や漁師さんと違って、生きるために必須の食料を生産しているわけではありません。しかし私たちのアクセサリーで、みなさんに「しあわせな気持ち」になってほしいと考えています。「仕事に頑張っている自分へのご褒美に」「大切な人へのプレゼントに」と買ってくださる方みなさんに喜んでいただくことが、私たちにできることだと思っています。

地震後の先日、ご注文のペンダントをお届けしたT県U市のお客様からは「手にした瞬間、ココロオドリました」とうれしい言葉をいただきました。

これからも、みなさんに「しあわせな気持ち」をお届けできるよう、頑張っていきます。
(2011年3月末記 表示の都合上、別の日付にて設定しています)

2011-04-07

石判子を特別販売します

今回の震災による津波被害を受けた宮城県亘理町在住の友人の作品を、10日の吉祥寺パルコでの「てづくり市」で販売したいと思います。


2階の作業スペース。奥の壁に見える線まで水に浸かった。ミシンは水没。
作業スペースのある離れから見た母屋。庭は瓦礫で埋まる。

彼女は大きなおなかを抱えて避難所に駆け込み無事でしたが、自宅はこのような感じです。

何かできないかと考えていたのですが、彼女の作品を販売することで、少しでも援助できればと思い、てづくり市に共同出展することにしました。


それぞれの印章
奥2つは、彼女のデザインを夫が焼いた陶器でつくった帯留め。水を被って、金具が少し変色しています。石の種類は淡いグリーンのが青田石、それ以外のが巴林石です。 「巴林石はいろんな色がでるんですよ」とのことです。
「通信販売」もしますので、よろしくお願いします。

2011-04-05

flocon de neige (フロコン・ドゥ・ネージュ)

フロコン・ドゥ・ネージュとは「スノーフレーク」のこと。
残念ながら、あまりしっくりくる日本語の訳がありませんね。
「雪の小片」などと訳されたりしますが、いまいちピンと来ません。

春なのに「雪」?

(携帯で撮影)
庭に咲いたこの花、日本名は「スズランスイセン(鈴蘭水仙)」といいますが、英語圏ではsnowflake、仏語圏ではflocon de neigeと呼ばれます。
正確には「春の」という形容詞が付きます。「夏の」もあるようです。

白い花の先の緑がかわいいですね。
デザインの参考にしようかしら。
 こちらに、素敵な写真をみつけました。